miyaniyanのブログ

ここでは日常生活の雑感を。 

プリンシプルその2 論理に基づくこと

その1の「イメージする」で、一種のヒアリング効果があるといったんだけど、実際は大変だよ、とも伝えたかった。それは、効果を発揮するには、陥りがちな罠があり、それにはまらないように気をつけないといけないから。
それが、論理に基づくこと、。

 顧客から全ての事実を得られていないので一所懸命イメージすることで、相手の方の考えを引き出すことができるのだけど、陥りがちな罠ってのは、そのイメージを自分勝手な理解にしてしまい、本当はまだまだ意外な展開や事実があるかもしれないのに、自分でストーリーを描いてしまうこと。

「たぶんこの事情ならこうだ、他の事例もそうだから、こうなのだ。今回もこういうパターンか、」みたいに思い込んでしまって、検討範囲やヒアリングの範囲を狭めてしまうことがある。、これが一見、論理的に進み、正しいように思えるから面倒。うまく収束できているのならいいのだけど、ちょっとわかった気になって対象から外してしまうと、あとで大変なことがある。

状況がわからないから意識的にイメージするんだけど、イメージが見えてきたからといって決めつめるのは危険ということ。
そのためには、おそらく自分の判断はあっていると思いつつも、それまで聞いた事実を積み上げて、そこから導出可能なことのみで展開すること、これが論理に基づくことである。

が、ここまでは普通のコンサルでも当たり前だろうけど、本当の効果、狙いはここからなのです、

 事実に立脚し、論理的に展開することによって、何を狙うか?

 実は、丹念に事実を積み上げていくと、事実と事実の間にある、不整合を知ることができ、実際に、その不整合は、なぜ現実として成立しているのか?がわかってくる。それを顧客と共有すること。

ようするに、不整合があるにもかかわらず、なんとなく進んできているということは、何かが矛盾しているようでも、どこかで是正されながら、実際成立しているということを確認するわけである。結構、現実って複雑だな、ってところか。

実際、複雑な事情は、不整合や非論理的なことで、現実が成立している。なので、(おそらく普段は見てみぬ不利するか優先度が低いかで)顧客は意識していないことだろうと思うけど、これを顧客が自ら気づくように仕向けるのが、論理に基づく、ということの本質であり、効果である。

 なので、イメージアップを繰り返しながら、事実を積み上げ、論理的に組みなおすことが必要である。ワークショップを重ねていく中では、さまざまな事実が明らかになってくる。それが不整合であったりすることもある。
それに対して、なんとなくゴールが見えたからといって、一気に結論に走り、飛躍しないように、論理的に再構成することを並行して実施することが重要である。
もしこの手順を省いたら、後で隠された事実が明らかになったり、現実の不整合を無視したりすることになり、再び同じ状況に陥ることは間違いない。論理に基づく整理が常に必要である。